ナンプラー顔男子だねと言われた志水です。
ブログの更新が滞っていたことをまずお詫びします。
それにしても誰にお詫びすればいいのでしょう。お詫びやめます。
4月から "宿レトロハウス銀座旭川" というゲストハウスの運営を任せてもらっています。
5月にリニューアルオープンし、約3カ月が経ちましたが、毎日楽しいです。感想が小学生ですみません。
掃除洗濯の毎日で、主婦レベルが上がる音がどこからか聞こえてきます。どうかこの調子で勇者に
ジョブチェンジできますように。
そんな
市原悦子より家政婦な日々はおいといて、今更ながら4月当初リニューアルオープンまでの改装について書き起こしたいと思います。
少し前のことですが忘れもしません。
公務員時代からお世話になっていた "宿レトロハウス銀座
旭川" ですが、あくまでボランティアスタッフとしてかかわっていたにすぎず、本格的に自分が管理するにあたってまずは設備や内装を整えようということになり、いま流行りの "
DIY" で改装を行いました。
どぅいっとゆあせるふ
なめてました。
小さな宿の改修、0から始めるわけではないし余裕だろう。
なめてました。
GWまで1カ月もあるし、1人でなんとかなるだろう。
なめてました。
自分の家に友達泊めるみたいな感じ、なんてこたあない。
なめてました。ペロペロでした。
そんなペロペロだった改装について、記録も含めて紹介します。
今後ペロペロしたい方はぜひご一読ください。
改装その1
『調子の悪かったシャワーを破壊する』
今まで使っていたこのコックピットのような、昔のラブホテルの会計システムのようなシャワールームが壊れかかっていたので取り壊すことにしました。
しかしシャワーというものを壊したことがあるはずもなく、どうやったらいいのかわからず、どのネジを外してもしっかり接着されていて小さく分解できません。
ですので、もうあれです。ハンマーによる破壊です。
バーサーカーの如くハンマーを振り回し、全世界のストレスをこのシャワーに集めました。
バーサーカーから我に返ってこの光景を目の当たりにしたとき、ボーナスステージのはずなのに「You Lose」と天から聞こえてきました。
ヨガテレポートしたかった次第です。
それと同時に"もう戻れないぞ"という改装のゴングが鳴ったのです。
デュエルスタンバイです。
改装その2
『内装を白く、白く』
この宿には当初から "白い空間にする" という永遠のテーマがあったので、何から何まで全部真っ白に塗ってしまうことにしました。
塗るはいいけど、どこからどう始めるのだろうと鼻くそほじりながら立ち尽くしていると、手伝ってくれるという聖人の方々が。
そこでようやく鼻から指をひっこぬいてやる気になりました。
ホームセンターでそれっぽいペンキを買ってきて見境なく塗りまくります。
細かいところも。
手の届かないところはリーサルウェポン(ほうきにローラーをくっつけただけ)で塗ります。
キッチンまわりも。
お手伝いしていただいて本当に感謝でした。
皆が帰った後、音楽をかけながら1人でノリノリで塗り塗りしることもしばしばでした。
深夜を過ぎ2時や3時になると、ノリノリなはずなのになぜか手が止まって明後日を想うのです。
ペンキが涙で薄まることもしばしばでした。
そうこうして部屋を生まれ変わらせました。気分はおニューです。新生児です。おぎゃあおぎゃあです。
Before : 改装前の少し暗いイメージだった茶色の部屋が
After : 白く
Before : 階段も
After : 白く
Before : 給湯室みたいなキッチンも(写真なし)
After : 白く
そもそも真っ白にするのには2つの意味があって、
1つは空間を広く見せれるから。
もう1つは美術館の背景が白のように、色のない空間の方が主役のゲストさんの色が出るから。
そんなカッコつけたことを言いながら今も頭真っ白にして運営しています。
改装その3
『フロントずらし』
何故かフロントの外側より内側の方が広い作りで固定されてしまっていたフロント。
フロント内でシライグエンをきめるつもりもないので、狭めることに。
まずは殴ったり蹴ったりにらみつけたりしてフロントを強気に引っぺがします。
次に旅館業法の規定サイズとなるよう友人に路上でカットしてもらいます。ゲリラライブもゲリラ改装も路上で行うに限ります。
最後に床に優しくそっとドリルで固定して、仮ですが完成です。
フロントがしっかりすると一気に宿っぽい雰囲気になります。逆にこれがなければただの家です。
改装その4
『床材張り』
ボロボロだった部屋の床にはお世話になってる
建築士さんからいただいたクッションフロアーを、それっぽい接着剤をホームセンターで買ってきてそれっぽく張ってみます。もちろんそんなことやったことありません。
それっぽくなったので良しとしました。
リビングには横になってくつろげるようにカーペットマットを張りました。
この友人の巨匠感は現場監督そのもの。働きすぎには注意してもらいたいものです。
これで地べたでだらだらできるようになりました。
連れてこられたかのような様子ですが、独房でも懺悔部屋ではありません。
改装その5
『壁づくり』
ここに一番苦戦しました。
広めの
ワンルームをドミトリールーム(寝室)、シャワールーム、洗面の3つに分ける壁づくりです。
まず友人が持ってきてくれたすごそうな機械で部屋の寸法を隅々まで測ります。
一生懸命やってくれていますが、なんだかこの小さな箱から出てきた魔人のようです。
測った長さの木材を買い、枠組みを作っていきます。
最近はホームセンターでカットまでやってもらえるので便利です。しかし、実際にはめてみると必ずずれが出て手ノコややすりで長さの微調整をする必要がありました。
仕事も木材もその場にフィットするには微調整が必要ですね。
枠の間隔は詳しいことはよくわかりませんが450mmがおすすめです。
石膏ボードという壁っぽいボードをこれまたホームセンターで買って切ってもらって枠に打ち付けていきます。
なんだか壁っぽくなりました。いっぱしに隔てています。
ちなみに私はあれがないこれがないと3週間毎日ホームセンターに通いました。
スーパーのレジのおばちゃんがカゴを見てその日の晩御飯を想定できるのと同じく、そんだけ通っているとホームセンターの店員さんにも後半は「壁でも作ってるんですか」とバレてしまいました。献立を当てられて恥ずかしくなり「そんなようなものです」とごまかしてしまった次第です。
逆側に石膏ボードを貼る前にお世話になっている解体屋さんから大量にもらってきた
スタイロフォームという断熱材を入れて、逆側からまた石膏ボードをうって蓋をすれば完成。
もう誰がなんといおうと壁ができました。
おにゅーのシャワーも届いたので組み立ててみました。
シャワーを組み立てたことなんてあるはずもなく、部品を前に呆然とし、もはや違うことを考えていましたが、頼りになりすぎる設備屋さんから指導をもらって出来ました。(ほとんどやってもらった)
モノを作るのが好きなんだとサクサク手を動かすその様はまさにプロでした。
イメージを形にできる人は最強です。レミー
ボンヤスキーより最強です。
改装その6
『ベッドと寝具をいれて完成』
始めはベッドもつくる!と意気込んでいましたが、時間と経費、完成度を予想したところ買ったほうが安いとなり、組み立て式を購入。
そこに支えを何本か打てばそれっぽい2段ベッドもできました。
Before
After
Before
After
正直あんまり変わってないですね。
そんな形で後半は徹夜に近い形で作業をし、ぎりぎりリニューアルオープン日に間に合いました。当時は無我夢中でやっていた気がします。
なんとか形になってよかったです。
本当になんとかという感じで細かいところは見ないでいただきたいです。
ひとりでなんとかやってやる!と意気込んでいた改装でしたが、実際やってみると大きなものをたった少し動かすだけでも、片方動かしてから逆を動かして、、と面倒が募りますし、両手がふさがってる中でほんとに少しだけ押さえていてほしいところだって頭で抑えたりしてました。
強がったってひとりでできないことは多いと感じましたし、何人かでやったほうがはるかに早いです。
何より、あーでもないこーでもない何が食いたいとか好きな異性のタイプはとか尻は前からふくか後ろからふくかなんて話しながらで楽しいです。作業後にみんなで食う飯も最高です。
ひとりで始めたからこそ誰かの助けは本当にありがたいと実感しました。
手伝ってくれた方々本当にありがとうございました。
おかげで現在問題もなく営業できています。
今度会ったらわたしめに靴下を下さいまし。私はあなたのしもべです。
応援するよと思うことはあってもなかなか時間を割いてまで手を貸してくれる人はなかなかいないと思っています。私も今後誰かが何かを始めるときにはすすんで手を貸せるようになりたいです。
ベタな真面目な話で締めくくってしまいました。これから携帯でもいじりながら反省会します。
次回「やらなきゃいけない時って近くの漫画読んじゃうよね」