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その川なんでも可(バラナシ)

ここにきて腹を壊した志水です。

 

 

序盤から汚い話ですが、ケツと細かな会話をしながら恐る恐る屁をこいています。

 

 

そんなゲリピーの話はどうでもよくて、ガンジス川のあるバラナシへ着きました。

 

 

そのバラナシ行きの列車の話ですが、列車が6時間遅れ、夜行列車のはず日中列車に。
寝ている間に着くので夜行ばっかりに乗っていたのですが、日中のやつは日中のやつで良かったのです。

 


車窓から景色と共に色んな人達が見えます。

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線路上で何かを食う人
荒野でクリケットをする子ども達
草原に座って話すおばちゃん達
羊飼いの男
壁のない学校で勉強する子供達
川で洗濯する人
列車に向かって何かを叫ぶ人
頭に大量の荷物を載せて歩く人
井戸から水をくむ人
ゴミを食べる牛、猿、犬

 

この人たちにとって今日はどんな一日だったのだろう。
何を考えた日だったのだろう。良い一日だったかな。

 

夕方になって偉そうにそんなことを考えていると12時間もあっという間でした。(ウソ)

 

 

 

そしてインド列車の良いところは車内のコミュニケーションがあたたかいのです。

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隣や向かいに座った人とニコニコ話して、特別な気持ちがあるわけでもなく食べ物を分けてもらったり、逆に分けたり。
向かいのおじちゃんが、チャイ売りのおじちゃんに「日本人のために安くしてやれや」と話してくれて、ただでさえ安いチャイを半額で飲めたりしました。

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外に沈む夕日を見ながらの甘過ぎるぐらいのチャイが震えるほど美味かったです。

 

 

 


そしてバラナシへ。


夜に着いたのでわからなかったのですが、早朝に窓の外の光を見て発作のように宿を飛び出しました。

 

まん丸な太陽が川を照らして赤い世界が広がっていました。

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周りの川沿いの雰囲気もあってなのかわからないのですが、キレイというには安直すぎるなんとも魅せられる景色。


ガンジスに来たなあとようやく気づくのでした。

 

 

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昼過ぎに散歩に出かけると、そこにはバラナシ名物?の火葬場が。

 

まきを積み木みたいにざっと積み重ね、その上に布に巻いて運んできた死体を乗せます。
神聖な寺院からの火をつけて身体が轟々と燃えていきます。

 

そんな景色に周りは特別視しなく、作業のような、あまりに普通な景色だったのでおかしなことに私も特に嫌悪感などはなく見ることができました。

 

 

横になり火に炙られている人。


不謹慎ですが、何かの罰ゲームを受けているかのようでした。それほど普通に人でしたし、少しずつ布が剥がれて見えていく顔や足はなんだか人型の何かのように思えました。

 


聞くところによると、人を燃やすのに3時間ほどで、母なるガンジスに還ることはヒンドゥーの人々にとって最高の幸せなのでここでは誰も悲しまないとのことでした。

 

しかし隣に座って1人が焼かれているのも見ているおじちゃんは鼻をすすりながら涙をぐっとこらえていました。
さすがに生きているところを知っていた人が目の前で人でなくなるのです、さすがに悲しいに決まっています。


観光で来ている私が興味本位で覗いていいのだろうかとなんとも言えない気持ちでした。

 


しかしそんな状況の横では、死人についていたアクセサリーを灰から探す人、川で身体を洗う人や洗濯をする人、昼寝をしている人、お供えの花を食べる牛、暑さでへばっている犬、ヤギがいて。

ごちゃごちゃな景色ですが、なんだかそれが不自然ではないのが不思議でした。

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話に聞いていた死体が流れてくるとか河イルカがいるとかは最近はないらしいです。ガンジス川も思ったよりキレイでしたし、数年前よりマイルドになった景色なんだと思います。

それでも川岸に水死体が打ち上げられていたり、ゴミや身体の汚れも含めて全てを川に還す無秩序な様を見れてよかったです。

 

 

 

最後に。
ガンジスは人を惹きつける何かがあると聞いたことがあるのですが、その通りかもしれないと少しわかった気がしたのでした。
なぜならガンジス川で沐浴した日からゲリが良くなったからです。
聖なる川は意思だけではなくウンコまでもを硬くします。

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川から上がると身体から雑巾の香りがしました。

 

 

さて、明日からはインドを出て、思い出の国ネパールに向かいます。

 

 

 

次回「ぶっ生き返す」