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海外旅行に対する葛藤とバーバリアン2号(帰国)

気分一新とひげを剃り、すっかりネパール人の中高生となってしまった志水です。

 

今年度は爽やかさでやってみようと思います。嘘

 

 

 

そんなこんなでもう4月。

北海道は雪が溶け、ようやく春の陽気を感じます。

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本州の春と違い、北海道の春は特別な感じがします。

厳しい冬を乗り越えたからこそ来る幸福感がそこにあるのです。
(海外で逃冬をしたことはここでは触れません)

 

 

 

先日、2カ月少しという少し長い期間での海外放浪から帰国しました。

日本は便利で安心します。下痢も一瞬で治りました。

ただ、一人旅の後遺症なのか独り言が止まりません。常に独り落語状態です。おあとがよろしくありません。

 

あとは日本の風呂文化には万歳でございます。

サウナにもバブにも万歳。風呂場で独り万歳三唱してしまいました。怖

 

 

 

 

そんなことはどうでもよくて、今回も海外にふらっと行くことで

自分の生きる力を鍛えられた気がしますし、何より知らない土地に自分がいることが楽しくてしょうがなかったです。

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ただなんとなく、なんとなく思ったことを少しだけ。

 


今回の旅行では、星野道夫さんの
『世界とは無限の広がりをもった抽象的な言葉だったのに、現実の感覚でとらえられてしまう不安』
という言葉がずっしりときました。

 


ヒンドゥーの聖地バラナシ、神の川ガンジス。
そして世界最高峰のエベレスト。
最もセレブなホテルであるマリーナベイサンズ。

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インドやネパール、マレーシア、シンガポールの土地。

 

 

行きたいからと行ったものの、意外とスムーズに行けてしまったりしたからなのか、
「あら、来てしまったな」とあっさりで、なんだか気持ちがついていかなかったのです。

 


未知の世界が既知に変わっていく侘しさが少しありました。


これ以上想像でどんな土地であるかと思い広げることができなくなるのです。

 

 

 

 

 


そんなことならいっそ知らないままで、誰かの旅話を聞いて

 

「へぇいいなぁ、すごいなぁ。行ってみたい、どんなところかな」

 

と思っている方がよっぽど好奇心が強いのではないかと思ってしまいました。

 

 

 

 

実は "知っている" というよりも "知りたい" と思い続けている方が幸せなのかもしれません。

 

自分の中で無限に世界が広がっていくのですから。

 

 

 

 

 

 


でもやっぱり知りたいから行く。知ってしまう。

 

たかが一部分を見ただけなのですが、世界が自分の中で少しずつ小さくなっていっていく気がします。

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でもそれはポジティブに言ってしまえば "世界が近くなっている" ということでもあるのではないかという結論に至りました。

 

その場所で人と関わることでその人と土地がセットになって、なんだかその国や土地に親しみを持つようにもなっているのもあります。

 

 

 

 

 

未知の広がりよりも、もっと世界を近く。

 

 

 

 

 


これを楽しみにまた隙を見て海外に行きたいです。

 

 

現在は隙しかないことは他言無用です。

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帰国後はとりあえず身辺の整理をして、早速どこかで働きたいです。お金を稼ぎたいです。
あとは桃鉄やりたいです。ストファイもやりたいです。昼間から遊戯王でちびっ子と対戦したいです。

やりたいことはいっぱいです。

 

遊戯王と同時進行で、欲張らず奢らずにより一層意識を低く持って、ぼちぼちゲストハウス開業にむけてひとつずつやっていこうと思います。

 


それでは皆さん、デュエルスタンバイ。

 

 

 


次回「26歳、サーチする」

美女と野獣と私(シンガポール)

下痢が止まらない志水です。

 


ロマンティックは止まったのになぜでしょう。
私のお尻はデモでも起こしているのでしょうか。

 


それにしても毎日薬を飲んでいるせいか尿までオレンジ色です。

黄色信号を通り越している気もしますが、とりあえずその色はロマンティックです。

 

 

 

 

そんなこんなでシンガポールに行ってきました。


マレーシアからバスで行けちゃうシンガポール
マラッカからだと500円ぐらいで行けちゃいました。

 

途中の国境では大渋滞につかまる始末。

その理由は中国のご婦人ツアーが凄まじい量入っていたのです。
シンガポールにもチャイナタウンはありますし、行きやすいんですかね。

 


入国出国審査も長蛇の列。

 

 


飛び交う大声。

 

 


しれっと横入りしてくるパーマおばちゃん。

 

 

 

地獄に落ちればいいです。

 

 

 


私はあまり嫌いなものはありませんが、
・納豆
ネットワークビジネス勧誘
・しれっとした横入り
の3つだけは許せません。

 

 


そのおばちゃんを見るたびに目を合わせて後ろへ行けと合図しますが、気にせず別のおばちゃんとゲラゲラ笑ってます。

 


イライラと同時に気づいたのですが、後ろから見たシルエットが私に似ているのです。


なんとも言えない絶望感でした。

これだからパーマはいかんです。

 

 

シンガポールに入ると、急に高層ビルが立ち並び、物価がぐっと上がりました。

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ビルからピシッとした服装で出てくる人々を見るとその様はまるで東京。


しかしやはり多民族国家、色んな顔色の人や色んな格好の人がいます。

メガバンクの豪勢な入り口でインド人たちが座って談笑したりしています。

 

この国で育った人たちはなんだか動じなくなれる気がしますし、偏見と言った言葉も少ない気がします。

 

街にはマレーシアと同様、チャイナタウンやリトルインディアもあり、精錬された街並みの他に混沌さも少し混ざっています。

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噂の海南鶏飯(400円ぐらい)

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鶏肉がすぃっっとり。こんなにしっとりで感動したのはカントリーマァム以来です。
そして鶏の出汁で炊いた米が何よりうまいです。
こんなん作れる人が給食のおばさんだったらと思いましたが、牛乳とは合わなそうなので却下です。

 

通りを曲がると噂の船ホテルもドカンと見えました。

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いったい何人泊まれるのでしょう。

調べて見ると、2,561室あるんだとか。ひと部屋2人以上泊まるとすると5,000人をゆうに超えます。
私の隣町の人口をゆうに超えます。
上川町の皆さん、町内でマリーナベイサンズ貸切なんていかがでしょう。

 

そんな街をうろちょろしていると、人だかりが。


そこに
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いました。百獣の王。

 


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某議員の如く耳をすますと、水流の音とともに小さな声でハクナマタタと言っていた気がしました。

 

 

 

日も暮れ、夜景が露わに。

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ひゃーいいですなあ。

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高いところからもきれいれい

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有名な植物園もライトアップ。

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海沿いにはキレイな出店が並んでいるぞ。

 

 

ベンチではいちゃいちゃしたカップルばっかりだな。

 


いちゃいちゃしたいなら別のとこ行けばいいのに。

 

 

 

 

 


いや、これ1人で来てるほうが間違いなのではないでしょうか。

 

 

 

気づけばクラウチ並みの歩幅で宿に帰り、次の日には中指立ててマレーシアに帰還していました。

 

 

シンガポールは都会版ディズニーランドでした。ハクナマタタ

 

 


最後に一言。
夜景がキレイと言っていますが、その灯りの中では遅くまで働いている人がたくさんいるのも知っています。


残業代泥棒は夜景に貢献せず帰るべきですが、健全な社員のその努力こそが夜景をよりキレイにみせてると思うのです。ウソ

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さて、明日でとうとう2カ月少しの旅行を終えることになり、久しぶりに地元北海道に帰ります。幸せなことにやりたいことがたくさんあります。
とりあえずはジンギスカンと海鮮が私を待っているはずです。楽しみだなあ。

 

 


次回「カレー」

アルジャーノンにタンメンを(クアラルンプール)

ネパールからマレーシアに来る際の空港で鼻毛切りを没収されてしまった志水です。

 

 

志水「お願いします、これがないと僕ダメなんです」

 

検査員「無理」

 

志水「こんなちっちゃなハサミが危ないんですか?」

 

検査員「はい無理」

 

志水「こんなんで重傷になれるもんか、少し考えたらわかるだろ、お主は堅物であるか」

 

検査員「はいはい」

 

 

 

必死に説得しましたがダメでした。

 

 

私が侍の国ジパングからやってきているからでしょうか。

日本の者に刃物を持たせると天翔龍閃を放つとでも思っているのでしょうか。

 

 

以前も書きましたが、インドとネパールで私の鼻毛は硬度と鋭さを増しております。

 

そんな鼻毛、いや鼻針をボーボーに生やしている方が危険ではないのでしょうか。

 

もし誰かが私の鼻下に入って来ることがあればただ事では済まないのです。

 

 

みなさんはどう思いますか。

 

 

 

 

 

そうこう思いを馳せている間にマレーシアに着きました。


インド、ネパールと違い予習はゼロです。

 

 

空港を出るととにかく暑い。

そしてクアラルンプールの街に出て見るとあら都会。
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その浮世離れした世界を前に落武者は鼻ほじって立ち尽くすしかありませんでした。

 

 

街にはモノレールが通り、デカデカとしたショッピングモールにブランド品が並んでます。

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少し違和感があるのはマレーシア人の他に中国人とインド人がたくさんいること。
宗教もイスラム教と仏教ヒンドゥー、キリストがごちゃ混ぜ。

もうよくわからないです。オールスター感謝祭みたいです。

 

 

なので、"チャイナタウン"と言われているもはや中国みたいな街や、"リトルインディア"と呼ばれているインド人街もあります。

 

 

チャイナタウン近くは栄えており、中華が美味いです。
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土鍋炊き鶏ごはん(250円ぐらい)

 

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謎の美味い麺(150円ぐらい)

まさかマレーシアでこんなに中華食うと思ってなかったです。安いです。最高です。


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中国から来たおばちゃんもこのポーズでご満悦の様子。
このポーズはどこで習ったのでしょうか、私も身につけたいです。

 

 


海戦と海峡の古都マラッカにも。

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マラッカは世界遺産ともあってバリバリの観光都市でした。

ここでも中華が美味かったです、私はマレーシアに来たんですよね?


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海沿いのモスクもキレイ。


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メルヘンおじさんがたくさんいました。
日本では変質者の括りに入ってしまうのではないでしょうか。心配です。

 

 

マレーシアは文化が一色ではないので退屈しませんし、物価も安いので楽しいかも知れません。

 

そして都会にもようやく目が慣れて来たので、明日は鼻腔を広げてシンガポールまで足と鼻毛を伸ばしてこようと思います。
わずか1日でどこまで楽しんでこれるかです。

 

 

次回「鼻針 vs マーライオンと愉快な仲間」

これが私のアナザースカァイ(カトマンズ)

心の底からスーパー銭湯に行きたい志水です。

 

 

かけ湯→洗体→高温湯→露天→サウナ→寝湯→イス→サウナ→低音湯→高温湯の順でいきたいです。

 

 


欲を言えば休憩所でビールと蕎麦をいきたいです。

 


銭湯に行く途中や帰り道のだらっと幸せな感覚もいいです。
日本大好きです。

 

 

 

 

 

そんな幻想はともかく、現実はエベレストトレッキングから下山して首都カトマンズで毎日砂埃と戦っています。

 

何度腕押ししても勢いを落とさない砂埃に困っています。
近くにサー・クロコダイルがいるのは明確です。

 

 

 

 

私が6歳にして初めて行った海外、ネパール。
そして滞在していた首都カトマンズ

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その時のイメージは、街はアスファルトではなく赤土で、野外の寺にお供えしてある色の付いた米をネズミ達が食べている。
同い年ぐらいのやつが見透かしたような目で見てくる。
トイレも食堂ももちろん清潔ではなくて飯はまずい。

 

 


怖いし慣れないし海外はどこもこうなのかと嫌な記憶が残りました。

 

 

 

 

あれから20年。

 

 


色々なことがありました。(なけりゃおかしい)

 

 

 

いつの間にか掛け算ができるようになって、
いつの間にかチャンジャが好きになって、
いつの間にか2度と行かないと思っていた海外に行くようになっていました。

 


果たしてあんだけ嫌な記憶を残してくれたネパールは本当に私に合わない国だったのか、ずっと気になっていました。


急ぎ足ではなく、ゆっくりと時間をとって検証したいと思っていたのでこんなに時が経ってしまっていたのです。

 

 


そしていざ、来てみるとどうでしょう。

 

 

 

 

なんと何も嫌なことがありません。

 

 

 


怖かったネパール人も素朴で優しい人ばかり。

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残すことしかしなかったダルバート(ネパール定食)やモモ(ネパールギョウザ)もいま食べるとすごく美味くて。

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あれ、こんな感じでいいんですか。と思うほどに。

 

 

ただ変わってしまって逆に少しガッカリだったのももちろんあります。

古い街並みがなくなり、キレイなのです。

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時間が経っている以上当たり前なのですが、なんだか少し寂しいような気がしました。

しかしそんなのは自己都合で、「じゃあ20年前に時を戻すぞ」と言われれば、地元の星イオンモールがなくなって困るのでノーと言うのですが。

 


昔の思い出ばかりを語る旅人ではなく、時の流れに寛容になって色んな国を何度も楽しめる人になりたいものです。
達観しているようなこと言ってすまちぇん。

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何はともあれこれで陵南戦並みのリベンジ成功です。
フクちゃんも震えて涙を流しているに違いありません。ちなみに顔だけ言えばフクちゃん似です。

 


嫌な記憶がぶっ飛び良い記憶に塗り替えられたネパール、きっとまた来るんだと思います。

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だってここが私のアナザースカァァイ。

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次回「乗り継ぎついでにマレェィシア」

塵も積もればチョモランマ(エベレストトレッキング)

特技は高度順応、志水です。

 


ネパールといえばヒマラヤ山脈

 

宴もたけなわなので世界一高い山であるエベレストの展望地までトレッキングに行ってみました。

 

 

エベレストといっても生きる死ぬをさまよう登山ではなく、山間部の村々を巡りながら迫力のある山々を見て歩くというものです。

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気分は遠足です。お菓子交換するためにヒマラヤです。

 


しかし毎日アップダウンを繰り返す山道と重いザックのおかげで、
肩は往年の工藤静香も腰を抜かす程の肩パットがナチュラルにできてしまったし、
足もベンチャーの新入社員ぐらい毎日疲れ切っていました。

 


毎日地図を見ながら"どの村までいこうかな"とか、"このペースなら次の所までいけるな"とか"高度順応が必要か"とかを柔軟に考えながら、山肌に爪楊枝で傷をつけたような道を進みます。

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遠くに輝く白い山や、目的の村が見えた時は何とも言えない達成感があります。

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このワクワクはドラクエのそれに近いです。

 

布の服ではなく、Gore-Texを身につけているだけで残念ながら遊び人には変わりありません。

そこの勇者様、パルプンテWi-Fiは使えますのでPick me up.

 


途中の道にはシャイで暖かい田舎のネパール人と、のどかな景色が。

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高度を上げるにつれて白く雄々しい山々が近くなり、気温もどんどん下がり、何をするにしても息が切れるようになっていきます。

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氷点下の中眠りにつくのは道産子の私でも厳しいものがありました。

毎日寒さに負けて西野カナより震えていた記憶があります。


別件ですが、トリセツよりも女心のコウリャクボンが欲しいです。

 

 


そんなマイナスの世界の中でも現地の人々が普通に生活していることに感動してしまいました。

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3000mを超えるところでも手洗いで洗濯していたり、カフェがあったり、山道を2時間歩いて通学する子ども達がいたり、寒空の下でバレーボールしたりしているのです。

 


そんな強く生活する村々を通って、さらに高度をあげていきます。

見えてくるのはカッコイイ山々ばかりで、振り返ったり、横を見たりキョロキョロしっぱなしです。いつも以上に情緒が安定しませんでした。

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4000m付近では放牧されたヤク(牛の強いやつ)が現れます。

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こいつはボケーとしながらもカッコ良くて柄本明のようです。そして本当にすごいのは余すところがないところ。

 

普段は村間に荷物を運び、肉は食用として。乳は牛乳やチーズに。毛は暖かい繊維として。角はアクセサリーなどに。
そして何よりウ◯コは燃料になります。
1ヶ月以上乾かせば暖炉に入れてまきの代わりになるのです。


人間のウン◯もエネルギーにならないものでしょうか。

草食じゃないので臭いでしょうか、それならばベジタリアンの人の◯ンコではどうでしょうか。
そもそもベジタリアンのウンコは臭わないのでしょうか。

謎は深まるばかりです。

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そんなことはどうでもよくて5000m付近まで上がるとそこは青と白の世界。

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足元から顔を上げるたびに「はえー」と感嘆の独り言がだだ漏れです。

すれ違う世界のトレッカー達もニタニタでした。

 


そして9日間も歩き、5550mのエベレストが大きく顔を出すところまでようやく到着。
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軽装に見えますがルーラは使っていませんのでご安心を。

 

 

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氷河の上にあるエベレスト登山のベースキャンプ(EBC)にも。

 


世界のエベレストを見た時、正直感動はありませんでした。

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世界一高い山を間近で見たら人生変わるかもと少し思っていましたが、何も変わりそうにありません。
そもそもよく考えて見ると人生変えたくありませんでした。めでたい人間です。

 

 

歩いている途中も地球の雄大さや人生の機微を感じているわけでもなく、情けないことに、

今日は何食おうかなとか、バスケのフォーメーションを考えたり、味噌汁の具No.1決定戦を脳内で行なっていたのでした。


ちなみにNo.1は何日もの戦いの末、栄養面と幸福度から"玉子"が優勝でした。(豚汁は規格外)

異論は受け付けます。

 

 

 

エベレストに驚かなかったのはすでに他のヒマラヤの山々にすでに圧倒されていたからというのもあります。

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高い山ほどすごいわけではないことに気づくことができました。

厳格な山で里山でも国内外問わず良い山は良い山です。
次はアラスカや南米、九州、利尻の山が気になっているところです。

 


そしてこんな高い所まで自信を持ってスムーズにガシガシ歩けたのも、山を教えてくれた父(教わってない)や元職場の山岳関係の方々、山小屋バイト経験のおかげです。ダンニャバード。

 

 


あとは「何日も何日も山を見て歩いて飽きないのか髪ウネウネ旅人気取り野郎」とお思いの方も1人2人いるかもしれませんが、

角度と光の当たり方によって同じ山とは思えない表情をするので全く飽きません。
遠くから見たり、少しずつ近くなったり。

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私は頂上目指して登るのも好きですが、それ以上に山を見るのが好きなんだと思います。もっと言えば見ながら歩くのが好きなんだと思います。要は変態です。

 

 

 

このトレッキングではカッコいい山々を見る他にも、

山間部の人々の生活の一部を見たり、

50キロを超える荷物を運ぶシェルパの人々と話したり、

少し話しただけなのに家に招いてお茶をご馳走してもらったり、

オリオン座の隙間にまでびっちりな星をみたり、

毎日質素な味のダルバートを腹パンパンに食ったり、

シェルパ族の新年会に参加して酒をしこたまご馳走になったり、

虹色の鳥に出会ったり、

ホーリー(色粉ぶっかけ祭り)に巻き込まれたりと、

"山登り"という言葉ではひとくくりにできない良い時間ばかりでした。(4400m地点、室温-10℃の宿で便座の無い洋式便器を目の当たりにした時を除く)

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1つの節目である今、ヒマラヤに来れてよかったと深い意味はなく思うのでした。

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山と旅行が好きな人には長期のトレッキングは最高にオススメです。

ちなみに2週間のトレッキングにかかった経費も準備を含めてトータル3万円程だったので私のような貧乏旅人にはありがたい限りでした。

次回来る時はおそらくこの倍以上かかる国になっていそうで怖いです。自分勝手ですが、村の人々がビジネスライクな生活になってしまわないことを願います。

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何はともあれ、やはり山に行くと心がキレイキレイになった気がします。

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権力に負け、波風を立たせないようにつまらない毎日を過ごしている会社の上層部の人たちを山へ連れてきて見てください。


しかし、山の力をもってしても闇が深すぎて何も変わらないかも知れません。
しかししかし、それでもそいつらのヒザを傷めることはできるのです。

 


見せましょう、ゆとりの底力を。

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次回「国外から送別会に出る方法」

 

youtu.be

心を整えるためネパールへ(ポカラ)

シャーペンの芯かと思ったら自分の鼻毛だった志水です。

 

 

 

空気の悪さに鼻毛がどんどん成長しています。


鼻毛真剣を使えるようになるのも時間の問題です。覚悟しておけドンパッチ。

 

そんなこんなでインドから陸路でネパールへ入りました。

 

 

国境超えはあっさりでした。

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治安が悪いという噂も数年前から改善されたようです。


国境を越えると酒屋があったり牛が減ったりと国をまたいだという感覚が少しします。

 


そこまでは良かったのですが、そこから"ポカラ"というチャーミングな名前の街へ行く道がドイヒーでした。


バスのタイヤが六角形じゃないかと疑う程の道。
ゲロが喉の手前まで来ていました。つまり少々出ていました。

 

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吐瀉物越えの街。


なんということでしょう。

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街並みはキレイだし、
インドと違って「こいつをなんとかしてやろう」というギラギラした目つきをしている人はいないし、
クラクション音が少なくて静かでゆったりしてるし、
腹を壊す気がしないし、
牛の糞は落ちてないし、
バスは定刻で出発するし、
ネパール人は謙虚さがにじみ出てるし、
微笑みの爆弾があるし、

ここは天国でしょうか。

 


ただ、インドの少しでも外に出れば疲れるような戦いがなくて少しだけ寂しい気がします。
ローカルで100円あれば腹一杯になれる汚い屋台がなくなって少し退屈です。もっと声をかけて欲しいです。
ないものねだりです。

 

 

あとは流石天下のトレッキング大国。

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旅行者は皆でかいザックを持ってウロウロしていますし、街にはあり過ぎぐらいトレッキング用品店があります。
偽物がほとんどですが、どれも格安で山グッズ大好き人間としては最高です。

 

ノースフェイス(偽)のフリースが800円ぐらいでした。
日本でも胸張って着ます。

 


準備も整ったところで、バラナシから一緒に行動している秀才変態ボーイのリョータ君と小手調べに景色がいいという近くの丘に登ってきました。

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3時間ほど登ると、久々の山登りでテンションが上がっていることに拍車をかけるような景色がそこに。
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リョータ君の存在を忘れ、山が見えると「おおおおぉいいい!!」と2:50の如く叫んでしまいました。
年下に呆れられるのは嫌いじゃないです。

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写真では伝わらない8000m峰の迫力。
巨人に遠くから見られているような感じ。


尖ってるのが名峰アンナプルナかと思ってましたが違いました。

恥ずかしいです、穴があったらシカトしたいです。無知は罪です。

 

 


山がキレイに見えるだけで幸せな私にとって、ネパールはやはり最高。
なぜ20年前来た時はホテルで釣りバカ日誌ばかり読んでいたのでしょう。昔の自分に滅びのバーストストリームを放ってやりたいです。

 

 

そんな幸せが続くように、明日からは首都カトマンズに入ってエベレストを近くで見れるところまで長いトレッキングして来ます。
楽しみで楽しみで夜しか寝れなさそうです。

 


そして、ここポカラでリョータ君とお別れです。

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国境で途中ボンビーがオレらに着いたけど結果楽しかったよね。そしてデバイスには負けないぞ。桃鉄の勝負は次回までお預けで。年上彼女大事にしろよ。あと絶対北海道に遊びに来ること。

 


それにしてもそろそろ豚汁が飲みたいです。ちょっと一味入れておにぎりと一緒に。欲を言えばたくわん付き。

 

 


次回「エブリデイ米豆芋」

その川なんでも可(バラナシ)

ここにきて腹を壊した志水です。

 

 

序盤から汚い話ですが、ケツと細かな会話をしながら恐る恐る屁をこいています。

 

 

そんなゲリピーの話はどうでもよくて、ガンジス川のあるバラナシへ着きました。

 

 

そのバラナシ行きの列車の話ですが、列車が6時間遅れ、夜行列車のはず日中列車に。
寝ている間に着くので夜行ばっかりに乗っていたのですが、日中のやつは日中のやつで良かったのです。

 


車窓から景色と共に色んな人達が見えます。

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線路上で何かを食う人
荒野でクリケットをする子ども達
草原に座って話すおばちゃん達
羊飼いの男
壁のない学校で勉強する子供達
川で洗濯する人
列車に向かって何かを叫ぶ人
頭に大量の荷物を載せて歩く人
井戸から水をくむ人
ゴミを食べる牛、猿、犬

 

この人たちにとって今日はどんな一日だったのだろう。
何を考えた日だったのだろう。良い一日だったかな。

 

夕方になって偉そうにそんなことを考えていると12時間もあっという間でした。(ウソ)

 

 

 

そしてインド列車の良いところは車内のコミュニケーションがあたたかいのです。

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隣や向かいに座った人とニコニコ話して、特別な気持ちがあるわけでもなく食べ物を分けてもらったり、逆に分けたり。
向かいのおじちゃんが、チャイ売りのおじちゃんに「日本人のために安くしてやれや」と話してくれて、ただでさえ安いチャイを半額で飲めたりしました。

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外に沈む夕日を見ながらの甘過ぎるぐらいのチャイが震えるほど美味かったです。

 

 

 


そしてバラナシへ。


夜に着いたのでわからなかったのですが、早朝に窓の外の光を見て発作のように宿を飛び出しました。

 

まん丸な太陽が川を照らして赤い世界が広がっていました。

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周りの川沿いの雰囲気もあってなのかわからないのですが、キレイというには安直すぎるなんとも魅せられる景色。


ガンジスに来たなあとようやく気づくのでした。

 

 

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昼過ぎに散歩に出かけると、そこにはバラナシ名物?の火葬場が。

 

まきを積み木みたいにざっと積み重ね、その上に布に巻いて運んできた死体を乗せます。
神聖な寺院からの火をつけて身体が轟々と燃えていきます。

 

そんな景色に周りは特別視しなく、作業のような、あまりに普通な景色だったのでおかしなことに私も特に嫌悪感などはなく見ることができました。

 

 

横になり火に炙られている人。


不謹慎ですが、何かの罰ゲームを受けているかのようでした。それほど普通に人でしたし、少しずつ布が剥がれて見えていく顔や足はなんだか人型の何かのように思えました。

 


聞くところによると、人を燃やすのに3時間ほどで、母なるガンジスに還ることはヒンドゥーの人々にとって最高の幸せなのでここでは誰も悲しまないとのことでした。

 

しかし隣に座って1人が焼かれているのも見ているおじちゃんは鼻をすすりながら涙をぐっとこらえていました。
さすがに生きているところを知っていた人が目の前で人でなくなるのです、さすがに悲しいに決まっています。


観光で来ている私が興味本位で覗いていいのだろうかとなんとも言えない気持ちでした。

 


しかしそんな状況の横では、死人についていたアクセサリーを灰から探す人、川で身体を洗う人や洗濯をする人、昼寝をしている人、お供えの花を食べる牛、暑さでへばっている犬、ヤギがいて。

ごちゃごちゃな景色ですが、なんだかそれが不自然ではないのが不思議でした。

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話に聞いていた死体が流れてくるとか河イルカがいるとかは最近はないらしいです。ガンジス川も思ったよりキレイでしたし、数年前よりマイルドになった景色なんだと思います。

それでも川岸に水死体が打ち上げられていたり、ゴミや身体の汚れも含めて全てを川に還す無秩序な様を見れてよかったです。

 

 

 

最後に。
ガンジスは人を惹きつける何かがあると聞いたことがあるのですが、その通りかもしれないと少しわかった気がしたのでした。
なぜならガンジス川で沐浴した日からゲリが良くなったからです。
聖なる川は意思だけではなくウンコまでもを硬くします。

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川から上がると身体から雑巾の香りがしました。

 

 

さて、明日からはインドを出て、思い出の国ネパールに向かいます。

 

 

 

次回「ぶっ生き返す」